二階建て観光バス

 またまた今日も快晴、実にありがたい。そして午後にはとても暑くなった。今朝アパートを出るとき、「夏休み期間なので、ルーブル美術館に入るためには、多分4時間くらい並ばないといけないだろう」とT氏が言った。まあ行ってみて待ち人が多過ぎたら、観光バスに乗ることにした。

 地下鉄を乗り継いでルーブル美術館近くの出口から地上に出た。勿論ホームに下りたら直ぐに「ルーブルへ行きたい」と片言英語で話しかけ、首尾よく地上に上がる多分正しい出口を教えてもらった。

 ルーブル美術館の休館日は、なんと火曜日だという。てっきり月曜日が休館日だと、日本の知識で私は思っていたので、T氏に確認などしなかった。残念だが、それでも長い時間入館するのを待たなくてよいと思うと、これも良かったのかなと、なんだかほっとした。

 これで、2階建ての観光バスにゆっくり乗る決心がついた。ルーブル美術館の中庭にバスの停留所がある。29ユーロ(約3000円)払って2時間の観光だ。
 昨日買った果物と日本から持参したグリコのビスケット・サイズの乾パンとガスなしミネラル水が昼食だ。乗ったまま降りずに時間が来たら食べることにした。

 写真が良く撮れるように、車道から見て一番右側の座席を選んだ。
 乗車したときに渡されたイヤホンを取り出し、座席横にある日本の国旗がついたジャックに差し込んだ。すると日本語で案内が流れた。これは良いシステムだ。

 バスの2階から見下ろすパリの街は結構素敵だった。見事に彫刻された人物像が壁に張り付いた建築物の直ぐ近く、まるで手が届きそうな近さを、バスはゆっくりと走った。昨日Eさんと散歩したシャンゼリゼ通りをバスは進むと、今日はまた違った風景が目の前を流れていった。