ぶどう畑と古城観光

[「若者との別れと月見草」の前に読んでください。]

 昨晩寝ていて気付いたのだが、30cm四方の小さな天窓がひとつあり、夜空の星を眺めることが出来た。今日も朝から良い天気だ。天窓を開けて屋根裏部屋の空気が少しでも入れ替わるようにした。

 朝食(パンとジャム、コーヒー、小さなリンゴ、まだ硬さの残っている桃など)を庭のテーブルですました後、M氏は午後には戻って観光に行こうと言い残して、朝から仕事に出かけた。何でも養鶏場の管理を任せられているみたいだ。二人の若者も一緒に自家用車で出て行った。

 奥さんは家事をすませた後、買物に2台目の自家用車で出かけた。
 私は肌着を数枚手洗いして家の外に干した。休憩しながら、家裏に作られた畑の小石を取り除き、細い竹が立てられた野菜(トマトとカボチャ)の苗に水遣りをした。小石が沢山混じっている畑の畝は低く傾斜していて、水遣りをしても苗の根元から外へ水が流れ出てしまう。乾燥し過ぎるためだろう、カボチャの苗は畝の上部より30cm程掘り込んで植えられていた。近くの雑草を抜いて、苗の根元を覆い乾燥を少しでも遅らせるようにした。

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 午後になると空が曇り急いで天窓を閉めた。五人で食事を済ませると、M氏の運転で古城観光に出かけた。残念ながら雲が低くなり小雨がフロントガラスを叩き始めた。ビニールの薄手のジャンパーを持ってきたので早速役立てた。

 城の入口にある大きな門には、過去の水害で浸水した水嵩を記録した大きな縦型のパネルが置いてあった。なんと1970年には12.6mもの水害だ。
 城から遠くを眺めるとブドウ畑が続き、雑木林や松林が続いていた。その先は大西洋だという。ここへ吹いてくる海風も結構強いとのことだった。

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 大きな城で中に入ることが出来ないが、観光通路が設けられていた。城のあちこちを巡った後、裏側に出ると古い物洗い場(大きな水槽)があった。以前は綺麗な水が湧き出て、野菜や洗濯物を洗ったのだという。

 もう雨は止んでいた。この地方では時々雨が降るが1〜2時間程で大抵止むのだという。それから帰宅したのは17時頃だった。