大会記念資料の発送

 贈呈する資料は揃ったし、封筒はクラクフの文房具店で購入していた。送る相手は、今回の旅行で私を受け入れてくれたパスポルタ・セルボの18人のエスペランチストたち、長い間文通などしている外国の友人・知人、日本にいる親しい友人である。封筒に宛名と住所を書き、資料を詰め込んで、日本から持参したビニール製のクラフトテープで封をした。

 さて、郵便局を探さなければならない。ホテルの受付で訊くと、ホテルを出て右に進み、ひとつ目の角を右に曲がって、まっすぐ行くと郵便局があると教えてくれた。

 ホテルには夜間のガードマンとして若い男性が勤めていた。彼は英語とドイツ語も話せたが、エスペラント語は残念ながら話せなかった。旅行客に対する簡単な通訳も彼の仕事の中に含まれていた。私の英単語を並べた郵便局についての質問に、直ぐに答えてくれた。

 封筒を20個ばかり発送するので、ヨーロッパの国々でも航空便は使わず全て陸送か船便にした。例えばフランス迄陸送170gで 7.1ズウォティ(約200円)。分厚い本を入れて日本の自宅迄船便630gで 21.80ズウォティ(約610円)。郵便料金が、なんと安いことか。日本からの船便で1Kgまでの料金は1800円だと帰国して知った。

 郵便局の三つの窓口には女性職員しか座って居なかった。他の客も待っていたので、私の封筒の重量を測り、料金を調べてくれたが、私が自分で切手を貼ると言うと、切手をまとめて私にくれた。全部で約200ズウォティ(約5600円)を支払った。無事に届くことを祈るほかない。
 切手の消印は丸いゴム判で、握り手の部分はハンマーのように長く、女性局員は大きな音を立てて封筒に打ち下ろした。日本では貼られた切手の数が多いと、直ぐにローラーで棒消しする。こんな手抜き作業は、行なわれていなかった。
 しかし中に入れておいたバッチやグッツは壊れないかと、心配した。