視覚障害者支援パソコンソフト

 J夫人のHさんの視力は、それ程悪くはなくて自分で行動できるし車の運転も出来た。しかし所謂弱視のようだった。視覚障害者のためのパソコンで使用できるエスペラント辞書ソフトと、文章読み上げソフトについて、日本で開発されたものをUSBメモリーに入れて持って来た。

 J氏のパソコンでは、速度も速く、読む声も滑らかな、読み上げソフトがすでに動いていて、彼女は特別に他のソフトの必要性を感じなかったようだ。

 エスペラント辞書はオンラインで常時接続できるから不要だと彼は言った。日本からのソフトは、ウインドウズOSのみだが、オフラインで動かせるものだった。

 世界中のエスペランチスト視覚障害者が、どのようにしてホームページを覗き、メール交換した文章を直ぐに読み取っているのか、詳細な情報はまだまとめられていないようだ。
 私が視覚障害者支援のためにホームページを作成したのは、もう10年も前のことだ。その頃は、有料ソフトでもエスペラント語を読み上げるソフトはなかった。そこで無料ソフトを日本のエスペランチストが開発してくれたのだった。

 すでに亡くなられた日本人のK氏は、メールを受けたら一旦点字読み上げ機器につながるようにデータ加工ソフトを動かし、それをプリントして、指触して文章を読み取っていた。
 直接パソコン上で、エスペラント文を読み上げるソフトの開発は、画期的なものだったと言える。
 今では、いろいろなソフトが出来ているのかも知れない。